神奈川臨海鉄道という、横浜港と川崎港の貨物運送専門会社が
保存している蒸気機関車で、会社はJR貨物のグループだそう
です。

蒸機の存在そのものは有名でしたが、永らく横浜本牧駅構内の
機関庫(?)に非公開保管されていたため、陽の目を見ることは
ありませんでした。

それが、昨年外観レストアされたことにより、にわかに注目を
集めるようになり、今年の会社50周年イベントで公開され
ました。

C56139-01.jpg

蒸気機関車というのは、先頭部分を左手に見た側面を公式側
といい、この写真のように反対側からみた場合は非公式側と
いいまして、鉄道写真としては際物(ダメ写真)ということに
なるのでしょうが、私自身は鉄チャンでも何でもない唯の蒸
機好きですので、そんなことはお構いなしです(笑)。

C56という機関車は、静岡で1両、京都で1両の合計2両が
動態保存され、営業列車に乗車できますので、特段珍しい
存在ではないはずですが、この貨物駅の公開イベントには
1万人以上の来客があったようで、主催者さんも想定外の
大人数に驚かれたようです。安全でスムーズな運営オペレー
ションに感謝するしかありません。

個人的には、タンク式機関車よりもテンダー式機関車の方が
好みで、テンダー式のなかでも大型機が好みのため、エン
ジン部をタンク式のC12と設計共用するという特徴があっ
たとしても、ごく細身のボイラに1Cで従台車のない小さな
ボディは、若干心もとなく感じてしまいます。

しかしながら、C57と同様に後退角のつけられたキャブ
側面と延長された屋根などは、スリークな魅力をたなびかせ、
やはり蒸気を吐きながら前進してくれないか、と思わず
にはいられない魅力を醸し出していました。

C56139-02.jpg

蒸気機関車というのは、廃蒸気という汗を撒き散らしながら
全力で前進していくのが魅力であって、そういう意味では
機械として前頭部から捉えるよりも、後ろ側面からカメラを
パンしたような写真も味があっていいのではないでしょうか。

C56139-03.jpg

イベントでは、煙突から煙を排出する演出がされて、線路上を
往復したそうです。

足回りには、きちんと注油され、配管類も綺麗に磨かれている
ところを眺めていると、とはいってもやはりフルレストアと
動態保存を願ってしまいますね。

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