シルバーウィークに事務所で仕事をしていたら、昨年のビアンキの
事故のときに、フランスへ千羽鶴を送ろうと立ち上がってリーダーを
務めてくださった、Tさんから連絡がありまして、青山のホンダ本社
で開かれるファンミーティングにドライバーが来るという情報だった
ので、いそいそと仕事を切り上げて出掛けました。

私の関心事は、もっぱらクルマの展示の方でしたので、それは追って
触れるとしまして、グランプリ前にバトンがリタイア(引退)するという
噂が駆け巡ったこともあり、緊迫した雰囲気が流れるなかでの登場
となりました。

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ドライバーは二人ともイベントの最中に笑顔を見せることがなく、
非常に疲労困憊した様子でしたので、週末のレースに向けてモチベー
ションが上がるというよりは、エンジン供給メーカの主催イベントの
ため、契約上の義務を履行しているという印象が強く、これでは偉大
なるチャンピオンを二人乗せているトップチームのプライドとして
非常に苦しいものがあったことは、歴史のなかでの出来事として記録
しておかなければいけないでしょう。

日本にいると、どうしても「がんばれホンダ」の空気のなかに巻き
込まれ、そうでなければ非国民かのような風当たりを受けることに
なりますが、時間で計測される自動車競走の分野の出来事ですので、
情緒よりはむしろ戦略と結果で評価をしないと進歩がありません。

おそらくは、二人のチャンピオンドライバーが求めているのも、
その具体策だろうと思うからです。

感謝!