Holm Road kirkwall, Orkney, KW15 1SU

私が考える世界で一番のウィスキーはハイランドパークです。今回
は積年の念願が叶って蒸溜所を訪問することができました。

Highland Park Distillery

ハイランドパークは、カティザークやフェイマス・グラウスのキー
モルトとしても知られており、生産量のおよそ3割が上記ブレンド
用に供給されているとのことでした。

ハイランドパーク蒸溜所は、現在のところ地球上で最北にある蒸留
所としても有名で、スコットランド本土からは航空機かフェリーで
さらに北極圏まで北上しなければならないことから、物理的にも心
理的にも非常に遠くに感じる場所です。

しかしながら、自分自身のなかで一番なのですから、これはなんと
してもこの眼で見ておかねばならない、実際に体験することでさら
に一段上のステージ(おいおい何のステージだよ!)に行かれるに違
いない、と考えていました。

Highland Park Distillery

前日のタリスカーと同じく、ハイランドパークでも蒸溜所ツアーを
開催しています。私は数種類あるツアーの中からコニッサーツアー
と呼ばれる、数種類のテイスティングをさせてくれるものに参加し
ました。

Highland Park Distillery

ハイランドパーク蒸溜所は、その分野では非常に高く評価されてい
ますから、レセプションセンター等にはこれまで受賞した様々な評
価が飾られています。

その受賞を誇りにウィスキーを作っているのは言うまでもないので
すが、驚くのは蒸溜所の全員が全員、皆とてもフレンドリーでオー
プンなのです。

シングルモルトに興味をもつと、まずそのポットスチルの形状に興
味をもつところが全世界共通で一般的で、蒸溜所側もそれを承知で
解説をしてくれるのですが、ポットスチルのメンテナンス・ハッチ
を開けて中まで見せてくれたのはハイランドパークが初めてでした。

Highland Park Distillery

ツアーでは、貯蔵庫まで進んで樽の製造から入手、メンテナンスの
解説まで含み、昨今はシェリー樽の価格が高騰しているなどといっ
たことまで話してくれました。

ちなみに、ハイランドパークは250リットルのホッグズヘッドを
3段積み。ウェアハウス(貯蔵庫)は23あるそうです。

Highland Park Distillery

蒸溜所ツアーが終わったら、いよいよ待ちに待ったテイスティング♪

オフィシャルボトルの若い年数のものから順に、シニアマネージャー
の解説つきで1時間以上の長時間をつかったもので大満足。

「ハイランドパークの21年は、余市の20年とよく似ていますよ」
と言ったら、シニアマネージャー氏は余市のことをよくご存知のご
様子で「余市は良いウィスキーだね。少し前にあった150種類の
ウィスキーをブラインドでテストするコンテストでトップだったね」
と非常に関心があるようでした。

ハイランドパークで使用している大麦の種類は、オプティック種とい
うもので、これも余市と共通ですね。

ちなみに、余市はスコットランドでは輸入品なので、ハイランドパー
クの21年が80ポンドのところ、余市20年は150ポンドだから
自分には買えない!と仰っていました(笑)。


今回は特別に「あるウィスキー」(秘密!)もテストさせてもらって、
まるで天国に上る気分。「これはヘヴンだよ」と言ったら「そうだ
そうだ。キミに同意するよ!」と仰っていました。

Highland Park Distillery

他にも色々とあるにはあるのですが、ここで公開するのはこの辺で
おしまい。

こうして夢にまで見たオークニー島の最北の蒸溜所訪問は、総てを
越えるリッチで長いフィニッシュのまま、私の長い記憶に仕舞われ
ることになりました。

スコットランド・オークニー島にて。

感謝!